専門も年齢もそれぞれ違う多彩な執筆メンバーが結集しました |
本書は,多くの家政系の大學で使用されているテキストを一般向けにリニューアル,加筆修正をほどこしたものです。 |
衣食住,愛すること,悼むこと,遊ぶこと,學ぶこと,家政學のテーマは幅広い! |
家政學とは私たちの日々の暮らしの基本である「家庭生活」(家族やひと,衣食住,家計管理など)の実態や構造,あるいは社會との関係を直接の研究対象とし,その好ましい実現を目指す科學のことです。その本來の意味は,日常生活で直面する種々の問題に対して,自分なりの意見や方法をはぐくむ,そのためのアプローチの仕方を編み出し,実踐することにあります。そしてそれは,日々の生活の中でこそ真価が発揮されるものです?!干瞍思膜晏恧ι斫蕦W問」と本書のサブタイトルで銘打っている所以ですが,しかし,現実には,家政學は一般に馴染みのあるものとは言えません。 |
「第1章 胎児の命は誰のものか」より |
そこで本書はまず「家政學って何?」という一般の方に向けて,手にとってみたくなるような裝丁に改め,その表紙は抽象畫家のザンポン氏に,色鮮やかな家政學のイメージを表現していただきました。そして家政學の本質部分は「誰にでも起こりうる,生活の中の様々な課題にどのように向き合うとよいか」という視點に置き換えて,よりよく生きるための道しるべの一つとして,読者に提供しています。 |
人生を考える視點が満載。4章は國立大學の入試問題にもなりました。 |
本書が提示する視點については,「もくじ」をご覧ください。家政學という學問が,私たちの生活にどのように寄り添っているか,浮かび上がってくると思います。これらの話題から,読者が得られることは知識だけではありません。行動に結びつくことが,この科學の特質なのです。 |
つまり本書は,家政學の書籍として,かつてなく一般読者にアプローチを試みたものであり,そして本書によってはじめて家政學に觸れた読者には,新たな生活の発見が導かれるという,家政學に馴染みのある方にも,そうでない方にも,他の書籍とはひと味も二味も違った趣を感じていただける本になりました。 本書からぜひ,新たな家政學の扉を開けてみてください! |
小中高校の「家庭科」の學習內容と,科學としての「家政學」には強いつながりがあり,教科內容は家政學の到達した深い知見を參考に構成されています。それらには不易のものもありますが,社會が大きな転換點を迎え,私たちの生活に質的な変化が生じると,家政學が扱う內容は拡大し,家庭科で教えるべき課題も,それに応じて変化?発展してきたという経緯があります。
次期學習指導要領が告示された今,新しい授業を模索されている家庭科の先生にこそ,お読みいただきたい本です。ぜひご一読いただければ幸いです。
序章 生活は萬物の基礎である
第1部 命をはぐくむ
第1章 胎児の命は誰のものか
第2章 大切な人を失う
第3章 互いに納得できる高齢期の生活
第2部 人とつながる
第4章 高齢者が地域で暮らすということ
第5章 遊びのスローライフ
第6章 食べるカタチと「Co-食」の場
第3部 暮らしをつくる
第7章 人によって変わる衣服のはたらき
第8章 「おふくろの味」と子育て
第9章 住まいの権利を考えよう
第10章 障がい者が地域で暮らすということ
第11章 今こそ家庭科! ー「生活」することの意味を問うー
判型 | A5 |
ページ數 | 136 |
価格 | 本體1,500円(稅抜) 定価1,650円(稅込) |
ISBN | 9784304021497 |